最近の読書生活。

年末にもらった本をやっと読み切りました。

カバーを見る限り、児童書のような気がして、しばらく置いておきました。

ふと、本棚になることを思い出し、ペラペラと読み始め1日ですらっと読めてしまいました。

 

主人公の青年は幼い頃に目が見えなくなってしまい、とある出来事をきっかけに「あずかりやさん」を開業します。

なんであっても1日100円で預かり、受け取り日を過ぎても取りに来なかったら、青年のものになる。

商売気のない仕事をする1人の青年の不思議な物語。

 

なので、青年のもとに預けられるのは「訳有り品」ばかり。

本来ならば他人に預けるのを躊躇してしまう品も、青年の目は見えず。。。

預ける人にとっては安心だということもあり、多くの人が品を持って彼の元を訪れます。

 

青年は決して事情を問いません。問うのは名前と預ける期間だけ。

中には青年に事情を語り始める人もいれば、名前と期間を言ってお金を渡してさる人もいます。

青年は人々が語る話にそっと耳を傾け、決して他言しないことを1人1人と約束し、

預けられた品を大切に保管します。

 

何も問わず、こころに踏み込むことをせず、依頼人のこころに寄り添う。

そして・・・ずっと同じ場所で在り続ける。

 

何だか似たようなことをしているなと、本を読み進めるうちに感じ、

青年のスタンスに感心し、毅然とした態度から多くのことを学びました。

 

物語は少年を軸にして進みますが、語られる目線はお店の軒先にかかっている暖簾や

使われなくなったショーケース、預かられた猫など。。。

ゆっくりと確実に繋がっていく「物」に込められた気持ちと、依頼人の人生。

 

切なくもこころ温まる優しい物語でした。

きっとそれは青年が優しく温かく、真剣に1つ1つのものと真面目に向き合っているからなのだと思います。

人のこころを癒すのは「時間」でも「お金」でも「物」でもなく、

安心を感じることなのだと読み終わってから感じました。

 

こころが疲れてきたな・・・と感じる方におすすめしたい1冊です。

 

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あずかりやさん 著:大山淳子 ポプラ社