言動の前には思考があります
いわば途中式のようなものです

そしてその途中式を立てるまでに物語が続いています

それまでの経験や心の癖、更にはその時の気分などが混ざり合って
結果として言動という他者に伝わる形でその人の中から出てきます


何を軸にどう考えて、何を伝えたくて、選択肢がどれだけあったかは
本人に聞いてみないと分からないことが多いと思います

言動の1つ1つの背景には広い宇宙のようなものが広がっているのです

受け取り手が想像をして汲み取って空気を感じて
相手と呼吸や足並みや目線を合わせて
やり取りするのはどれだけ相手のことを理解して知っていようとも毎回は難しいです

何故なら受け取り手の背景にも物語が続いていて
経験や心の癖やその時々の気分があるので
相手の後ろに広がる宇宙に思いを馳せる状態が常にはできない時もあります

 
更にやり取りの頻度が多く2人の間で積み重なった歴史が長くなるほど
拗れると元の状態に戻すのが困難になっていきます

逆に相手のことをほとんど知らない関係だった場合
想像の宇宙は膨れ上がるばかりです

会話。
時に噛み合って、時にすれ違って、時に無くなってしまいます。

2人の間に何が生まれるかは全く分かりません。

ただ1つ言えるのはお互いが相手を大切に思い理解しようと歩み寄ることで
そこに至るまでの物語を話してみようと向き合うことができます

例え一度、会話がなくなった後だったとしても
向き合おうという姿勢ができれば、そこからまた始めることができます。

言動になるまでの途中式の物語をどこまで語られるかも
姿勢の取り方で随分と変わってくるのです。

 

相手の言動には長い物語や広い宇宙が広がっていることを
頭の片隅から心の真ん中に置き直してみると
相手にかける言葉や質問に次へとつながる未来が生まれる。
聞くを仕事にしていて常々感じていることを書いてみました。

 

今日も暑くなるみたいですね。
可能な限り涼しい所で水分補給を心がけてお過ごしくださいね

投稿者プロフィール

横地 里奈くれたけ心理相談室 名古屋南支部 心理カウンセラー
名古屋市南部を中心にルーム・カフェ・訪問・オンラインでカウンセリングを承っております。
言葉になるまでの心の声にも耳を傾けています。

趣味は読書と写真と秘密基地探索。

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