昨日は父の日。
皆さんは父の日何かされましたか?
我が家は何もないけれど、一緒に食事を摂りました。
甘いものが好きな父。
リッツがあったので、心ばかりのプチケーキを作り最後に余ったホイップクリームを
スプーン1杯分スプレーチョコをトッピングして渡しました。
「おぉ!!」と喜ぶ父。
きっとこういう何気ない時間が父には何よりなのかな?と。。。
今でこそ仲が良いですが、数年前まで確執というか距離がありました。
家に居ても趣味の歴史や野球や音楽のことと
私たちの成績や進路のことしか話さない父があまり好きではありませんでした。
父親というよりも、いつもいるおじさん程度にしか認識していませんでした。
現在のように冗談を話せるようになったのは、大学を卒業してからのことです。
一人前だと父が認めてくれて、大人同士として会話が成り立つようになるまでとても時間が掛りました。
小学生のころは父と仲良くなろうとソフトボール部に入り一緒に野球観戦に行きましたが
ソフトボールの方が楽しくなり結局そこまで距離を縮めることはできませんでした。
高校生の頃にもう一度・・・と思い剣道部に入り武道側からの歴史を学んでみましたが、結局合わず。
理論的で現実的な事を基準とする父と感情や気持ちを基準とする自分とはベクトルが違うのだと感じていました。
どちらかというとアート系の母の方が感覚や話が合うので父とのことは諦めていました。
そんな父との間でもっともこころに残っている会話が2つあります。
中学の進路相談の日の夜のこと。
市内の公立高校に進んで欲しい父と受験に対して匙を投げていた私は衝突しました。
その時に言われたのが、
「お前の人生はお前の好きにしていいが、親としてお前を一人前にする権利と義務がある!
だから、少なくとも高校、大学には進んで世間からも一人前だと認められるようにしろ!
それで、お前は何になりたいんだ!言ってみろ!!本気で望むならどこでも行かせてやる!
塾に行きたいと言うならそれも出してやる。その代わり最後まで通い続けろ!!」と言われハッとして
悔しくてその翌週から塾に通い始め真面目に勉強するようになりました。
塾も受験が終わった後、同級生が辞めていく中最後まで通い続けました。
今思えば、負けず嫌いな性格を分かってて言ったんだろうな・・・と感じています。
以前のパートナーとの将来で悩んでいた時に父がポツリと言いました。
「家は嫁に出す側だから、お前は向こうさんの人間になるんだ。
だから、お前はこの家を出て行く覚悟があるなら好きにすればいい。
でも、嫁いだら戻って来るんじゃない。そうなると向こうさんとの関係が悪くなって面倒なのは俺だから。
あとはお前の好きにすればいい。
ただ、言っとくが嫁ひとり養えないような奴は半人前だからお前が1.5人前になる必要があるのは分かってるのか?」
そう言われてまたもやハッとしました。
嫁いでもちょくちょく実家に帰るつもりだったので、
嫁ぐということの大きさを理解していない自分が居ることに気付きました。
これが理由ではありませんが、その時やっていけないかもしれないと危機感を感じ考えました。
自分ひとりまともに食べていけるか分からないのに、相手の分も補う自信はありませんでした。
きっと父として平凡な幸せを手に入れてほしいという願望なのでしょう。
言葉をオブラートに包む事を知らない、普段は不器用でぼんやりしたおじさんですがそれでも父。
よく女の人は子どもを授かった瞬間から母親になるけれど、
男の人は父親の自覚が生まれるのは子どもが大きくなってから・・・なんて言いますが、
きっと人と人の関係を築こうとする人が多いから生まれてすぐに父親になるのが難しいのかな?なんて思います。
もし、お父さんとの関係に悩んでいる方が居たら方向性を変えてみてはどうでしょうか?
「父親」「息子・娘」という関係がすぐに築けなくても「人」「人」の関係なら築けるかもしれません。
そこから少しずつ「親子」という関係に持って行くという方法もある気がします。
もしかすると、うちの父のようにただ不器用であったり、言葉が足らないだけかもしれません。
「親子」の時間を過ごすのは長いようで実は短い気がします。
また今度でいいか・・・と思っているとあっという間にリミットが来てしまいます。
「あの時・・・」と後悔をする時間の方が長くなったりもします。
父の日・母の日は日頃照れくさいけれどイベントに乗っかって本音を言える日なのかもしれません。
特別なプレゼント・・・きっとそれはあなたがその人の元へ会いに行ったり、
一緒にたわいもない会話をする事。
それがきっとお父さんやお母さんにとってかけがいのない時間や思い出になります。
離れていて会いに行けないのなら、今夜、電話をしてみてはどうでしょうか?
口には出さなくてもこころの中では喜んでくれると思います。
だって・・・幾つになってもあなたはその人のこどもなのですから。
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