通い慣れた駅で降りる。
何を勘違いしたのかいつもとは逆の方向へ歩く。
違うと気付き急いで反対側へ戻り始めると、
正面から歩いて来たお婆さんがすれ違い様にポロリと何かを落としました。
「何か落としましたよ」そう声を掛け落し物へ近付くと
年季の入ったお財布が開き古い写真が覗いていました。
「ありがとう。亡くなった主人との大切な思い出なんです。」
丁寧にお辞儀をされて行きました。
偶然かも知れませんが、
何となく使命を果たしたような気がした今日この頃。
もしかすると、こういう小さな事の積み重ねの為に人は生まれてくるのかもしれません。
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