カフェに行った時のことです。

まだ幼稚園に入る前くらいの男の子が店内を走り回り元気にはしゃいでました。

何人かの店員さんが心配そうにその子を目で追っていました。

親御さんが「戻っておいで」と声を掛けると男の子は走って席に戻りました。

すると親御さんが男の子の両頬を両手で挟んで
「君は周りを見ないといけない。どうしてか分かる?」と男の子に問いかけました。

男の子は分かったような分からないような顔をしていました。

親御さんはそのまま続けます。
「君が走り回ることで周りの人が困ったり怒ったり、嫌な思いをする。ここは走り回って遊ぶ場所じゃなくてみんながゆっくりご飯を食べたりお茶を飲んだりするところなの。分かった?」

男の子は親御さんの目を見てごめんなさい。と謝っていました。

親御さんは頬から手を離して最後にこう言われました。

「ママはね怒ってるんじゃなくて、君がちゃんと周りの見える優しい大人になる為に言ってるんだよ。分かってくれてありがとう。」とニコリと笑って頭を撫でていました。

男の子はそれから、一時間ほど走り回ることなく大人しく親御さんとお茶をしていかれました。

近くで見ていて子育てというより、人を育てるという事はこういう事なのかと感覚的に学ばせて頂きました。

 

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投稿者プロフィール

横地 里奈くれたけ心理相談室 名古屋南支部 心理カウンセラー
名古屋市南部を中心にルーム・カフェ・訪問・オンラインでカウンセリングを承っております。
言葉になるまでの心の声にも耳を傾けています。

趣味は読書と写真と秘密基地探索。

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