Netflixオリジナル映画「パレード」を鑑賞しました。

翌朝瞼が腫れました。

3.11から13年の夜
あの震災を題材とした映画を観て想うことが多くありました。

まずは亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
そして大切な方を亡くされた皆様の悲しみや寂しさが風化して薄れるのではなく
「あの人そういえばこうだった」と温かな気持ちになれる瞬間が訪れていきますように
心から願っております。

主人公は7歳の息子を育てるシングルマザーが
「その先」に進むまでのハートフルストーリーでした。

余りネタバレをしたくないのですが、主要人物みんな幽霊です。
幽霊が新月の夜に逢いたい人を探してまるでパレードみたいに歩き回る。

百鬼夜行的な?とおどろおどろしいイメージとは裏腹に
全く怖くなくむしろ幽霊だという設定を時々忘れてしまうような
優しい物語でした。

幽霊になるというのは昔から未練があって成仏できない魂が彷徨うというもの。
この物語も同じでそれぞれが果たせなかったことがあって
毎月パレードのような成仏行動を行います。

もしかしたら私たちに見えていないだけで居るのかな?とか
居て見守ってて欲しいなとか…。

未練を晴らすって大切な人の未来を心から安心して願えることなのかも知れません。

きっともう大丈夫
幸せになりますように
出逢えて良かった

そんな風に感じれた時に未練はなくなるし
複雑に絡み合った感情が浄化されるんだろうな…と
それは幽霊も生きている私も同じことだと思います。

大切な人を亡くしたら心の時計は止まってしまいます。
幾つかある中の1つだけ
その人との時間の時計だけがそれ以上一秒も動かなくなるんです。
もう二度と会えない人との思い出を何度も何度も繰り返し回想して
他の時計が進んでいくのを感じるんです。

成長して人生の駒を進めて担う役割が増えて鏡に映る自分が老けても
繰り返し回想する思い出の時間はその時のまま。

ずっと会えないままこの先人生を過ごすのかと絶望した時もありました。

それでも大切な人と語った未来を今生きていて
その人の記憶と今を生きている
いつか誰かが私との記憶と生きるようになる日まで…

自己満足かも知れないけれど
成仏って自己満足でするらしいからそれでいいのかも知れません。

今日も寂しさや悲しみに押しつぶされそうな方に少しでも
自分の未来や大切な方との思い出に光が差しますように…

投稿者プロフィール

横地 里奈くれたけ心理相談室 名古屋南支部 心理カウンセラー
名古屋市南部を中心にルーム・カフェ・訪問・オンラインでカウンセリングを承っております。
言葉になるまでの心の声にも耳を傾けています。

趣味は読書と写真と秘密基地探索。

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