「止まることが怖い」と感じるときほど
本当は立ち止まることが必要なのかもしれません。
休むことは、諦めることではなく
自分ともう一度、歩調を合わせる時間です。

「休みたい」と囁く声に気づくとき

身体が重く感じたり、頭の中では「頑張ろう」と思っているのに
気持ちが付いてこなくて「休みたい」と心のどこかが囁く。

その囁きを大切にして「そうだ、今は少し休もう」と自分に言える。
それは、怠けるのではなく、今の自分に必要なことが選択できて
自分自身の状態を理解できることだと思います。

「止まる=悪いこと」と感じてしまう理由


休むことを許せるようになるまでは
「止まること=悪いこと『甘え』」に感じてしまったり、
止まったらもう動けなくなってしまうのでは?と不安に駆られて
無理をして動き続けてしまうこともあります。


けれど、甘えではなく、
自分を理解し、自分のリズムを整える行為です。
それが「休むを許すこと」だと思います。

例えば自分で決めたことがあるとき。
頑張りたいのに頑張れなくて、自分が自分を裏切ったような感じになることがあります。

自分との約束ほど、休みにくい


誰かに言われた約束なら「仕方ない」と思えるのに、
自分との約束は逃げ場がなくなってしまう。
誠実であればあるほど、「休むこと」に罪悪感が生まれてしまいます。
だからこそ、余計に休む自分を赦せなくなるのです。

けれど、「決めたことをやり抜く力」と「途中で休む力」は
根っこの部分で繋がってると思います。
どちらも「自分の状態を見極めて必要な行動を選択でき力」があるということだからです。

ハイキングのように途中で息を整える


ハイキングを思い浮かべてみてください。
息が上がったり、足が痛くなってきたり、水分補給をしたくなったら、
迷わず立ち止まって休みますよね。

この休憩を「諦め」とは呼びません。
最後まで歩きぬくために、状態を整える判断をしているのです。


休憩中に地図を見直したり、進むスピードを調整したり。
次に歩き出したときの計画を練り直すこともできます。
休むことで軌道修正を図れる機会が生まれます。

誠実さとは自分を大切に扱うこと

「自分との約束を守る」ことの本質は
「自分を大切に扱う」ということでもあります。

疲れた自分を無理やり動かすよりも、
「今の自分には休息が必要」だと判断する方が
むしろ誠実であるとも言えます。

「決めたのだから最後までやりぬく」だけが誠実ではありません。
途中で休んだり、見直したり、方向を変えることも、
決意を壊すことではなく、「生きた決心」に変えることです。

休むことを許せたとき、決意はしなやかに


決めたことをやり遂げるという誠実さの中に
「そのために一度立ち止まる勇気」を含めてあげたい。

休むことを許せる人は自分を見捨てない人です。
「今の私がどう感じているか」を無視せずに、共に歩もうとする人。

休むを許せた瞬間から、
あなたの決意はよりしなやかに、長続きするものになる。

柔らかく、しなやかに。
自分と向き合い、見極めながら進んでいく。
そんな生き方ができたら、きっと人生はもう少し優しくなるはずです。



最後までお読みいただきありがとうございます。
小さな一歩が、大きな安心につながります。

投稿者プロフィール

横地 里奈くれたけ心理相談室 名古屋南支部 心理カウンセラー
名古屋市南部を中心に、ルーム・カフェ・訪問・オンラインでカウンセリングをしています。
言葉にする前の心の声にもそっと寄り添い、少しでもほっとできる時間を届けたいと思っています。
趣味は読書、写真、カフェ巡り。

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